お盆とお香のお話-ご先祖様に最大限の感謝を-

お盆とお香のお話

8月といえば夏真っ盛り🌞
長期休暇や行楽など多くの楽しいことが浮かびますが、忘れてはいけないのはお盆。
お盆の意味はなんとなくでもご存じの方も多いと思います。

ですが、ここでちょっと復習を
「お盆とは、すでに亡くなった方の霊を1年に1回、自宅にお迎えする期間です。
この時期には四十九日が明けた故人の霊だけでなく、亡くなってから時が経ったご先祖様も一度自宅へ戻ってくると考えられています。ご先祖様や故人の霊をお迎えして、冥福を祈り、供養をしましょう。」
というのがお盆の本来の過ごし方です。

具体的な供養方法は、送り火、迎え火・盆踊り・精霊馬などなど、地域や宗派によっては特有のものもあるかと思います。

なかなか準備にも手間がかかりますし、思い立ってすぐできるわけではありませんよね。

ですが、もっと簡単にご先祖様や亡くなった方を供養し、感謝をすることができるものがあります。

それがお香です✨

仏教の経典にこのような教えがあるそうです。
「人の魂は香りを食べる。良い魂は妙香を食べ、悪い魂は悪香を食べる。」
ここでいう香りとは、仏様にも捧げる香の香りです。

ご先祖様や亡くなられた大切な方に、悪香を食べさせるわけにはいきませんよね😢
より良いものを、より美味しいものを召し上がって頂きたいと少なくとも私は思います。

では妙香とは?
世の中の多くのお香・お線香は残念ながら合成香料がふんだんに含まれております。
とても美味しいとは言えないかもしれません。
やはり自然のままの天然素材のみで作られたお香の煙の方がお喜びになるのではないでしょうか。

コロナ禍ということもあり、遠出や行楽は難しいかもしれません。
1年に1度、今年のお盆は静かにご先祖様に極上のおもてなしをして感謝を捧げるのも悪くないのではないでしょうか😉


おまけ
【お盆の由来とは?】

お盆の正式名称は、盂蘭盆会(うらぼんえ)または盂蘭盆(うらぼん)といいます。
この名称は、「盂蘭盆経(うらぼんきょう)」というお経が由来であるとされています。「うらぼん」は日本語では聞きなれない響きですが、サンスクリット語で「逆さ吊りの苦しみ」を意味する「ウラバンナ」からきているといわれています。ペルシャ語で霊魂を意味する「ウラヴァン」が由来だという説もあります。

このお経のもととなるエピソードがあります。
釈迦の弟子である目連(もくれん)は神通力で亡き母が地獄で逆さ吊りの刑をうけていることを知ります。
なんとかして母を救済できないかと思い、釈迦に教えを乞いました。
そこで釈迦は「旧暦の7月15日(現在の8月中旬ごろ)に多くの高僧を心から供養すれば、三途の苦しみから救えるでしょう」と伝えます。
そして目連はそのとおりに実践したところ、母親が無事往生することができた、というものです。

このお経が日本に伝わり、旧暦の7月15日に、先祖の恩に感謝して、お墓参りや迎え火などのお盆の行事がはじまったといわれています。
盆とは文字どおり、供物を置くための容器を意味するため、供物を供え祀られる精霊の呼称となって、盂蘭盆と混同されて合わさったものとも言われています。
現在も精霊を「ぼんさま」と呼ぶ地域があります。

https://www.yoriso.com/sogi/article/obon/

これを読む限り仏教が元となっていると思いますが、このような話も聞いたことがあります。

 お盆は江戸時代以前にあった神仏習合(しんぶつしゅうごう)」の思想のもとで始まった日本独自の行事です。
その理由は例えばお供え物。
仏教では殺生を忌み嫌うため、動物の肉や魚などはお供え物として扱いませんが、一方、神道では動物の血肉も神饌として用います。
では、お盆のお供え物はどうでしょう?
野菜などの他にも生魚をお供えします。
このことから仏教と神道が融合した日本独自の文化ということになります。

いかがでしたでしょうか?
仏教でも神道でも、ご先祖様を大切に扱い、感謝をしておもてなしをする日本の文化はとても素敵だと私は思いました🌟

-香話